アイサイトの自動ブレーキ性能

自動ブレーキの評価を書いたら「アイサイトに厳しい」という意見を頂いた。確かに自動ブレーキの元祖であるアイサイトは現在『3世代目』になり、安定した評価を得ている。ただ遮蔽物ありの歩行者に対するブレーキ性能で、新しい世代の単眼カメラを使う自動ブレーキに届かない。なぜか? こらもう単眼カメラとステレオカメラの特性の違いによるものかもしれません。

皆さんご存じの通り人間が距離を判定するのは、左右の目から見た時の視差である。左右の距離が広いほど高い性能を持つ。レーダーの開発に遅れを取った我が国は、40km先の目標までのを採用した。アイサイト3のカメラの幅は350mm。これでクルマの直前から150m以上先までの正確な距離を測れる。

ちなみに壁など目の前に障害物があるときもステレオカメラで判別出来る。アイサイトの場合、スダレがある妙な入り口を押して入ろうとしてもクルマが拒否する。アクセル踏んでも前に進まないのだった。どうしても入りたいときは解除スイッチ押す。レーダーや単眼カメラの場合、目の前の障害物を判別しようとすれば、ソナー(音波)など違うセンサーも追加しなければならない。

スポーツモデルの自動ブレーキはWRX S4のみ

ただ向こうが透けて見えるガラスは認識出来ない。トヨタの宣伝で「ガラスでも突っ込まない!」と言ってるの、アイサイトの弱点を突いているだった。このあたりのPRバトルは仁義なき戦いです。そもそも25km/hまでしか止まれない一世代前のシステムであっても、搭載しているだけで「自動ブレーキ付きで安心!」とPRしているのから困ったモン。メディアもスルーしてるし。

悪条件下ではどうか? 私の経験上、レーダーよりカメラが優勢。一般的にレーダーは悪条件に強いなどと思われているけれど、レーダー部分に雪やミゾレのような付着物付いただけで稼働停止する。大雨も同じ。霧は強い。対してカメラなら人間が見えていれば見える。ちなみにレーダーとカメラを併用してる車種だと、お手上げになる条件が案外違って興味深いです。

文頭に戻る。単眼カメラで距離を正確に判定出来るのは「動いているから」。片目を瞑り、手の届く範囲で他の人にボールペンを持ってもらう。ボールペンが停止した状態だと正確な距離は解らないけれど、前後に動かして貰えれば正確にわかる。このロジックを使い距離を測ってます。割とシンプルな演算で済むため、広角レンズを使っても広範囲の「対象物」を認識可能。

抜群の成績を収めそうなトヨタの新世代自動ブレーキや、マツダ、日産の新世代モービルアイのシステムを使っている自動ブレーキは、歩行者に対するブレーキ制御を全て単眼カメラからの情報で行っている。レーダーを併用しているのは車両など硬い対象物との距離を正確に計るためだ(余談ながらレーダーなら先行車のフロア下を通過する電波で、前の車両の動向まで検知可能)。

ステレオカメラで視野角を広げると、只でさえ多い情報量が急激に増える。また、アイサイトに詳しい人によれば「物体認識のアルゴリズムの特性にあると思っています。路駐の車と歩行者の間に十分な空間ができないと、歩行者を路駐車の一部と誤認識してしまうためと考えています」。もちろんスバルの開発チームも危機感を持っており、何らかの対応をしてくるんじゃなかろうか。

夜間の歩行者をなぜ「△」にしたのか? スバルのWebなど見ても「夜間の歩行者も認識する」と書いていないが、経験上、けっこう見えている。逆にマツダや日産に夜間の対応を聞くと「一定の明るさが無い時は歩行者認識機能そのものを停止している」。そんなことで△とした。以上。アイサイトの性能はどうかいえば、JNCAPの試験だけじゃ解らない加点があるように思う。

スバルが子供ダミーの遮蔽物アリ試験を忌避したのは、対象物に対する明確な基準がないためだと思う。技術者は白黒明快な結果が出ないと納得出来ない。文系なら見えていれば「子供にだってキッチリ対応するんだからやってみればいいじゃない」。このあたりは担当者によって変わる。いずれにしろアイサイトが実際の交通状況で心強いのは手応えとして感じます。

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