スバルの完成検査に於けるブレーキ不正、なんでそんなことやったの?

スバルの完成車検査不正について朝日新聞は「後輪のブレーキの制動力を確認するのに、ブレーキペダルだけを踏むべきところをハンドブレーキも引いていた。逆に、ハンドブレーキの制動力を確認する検査では、ブレーキペダルも踏んでいた」と書いている。つまり「車検基準の性能に対しフットブレーキもサイドブレーキも届いておらず危険だ!」という主張です。

こういったテクニック、昔から旧車の車検を通すときに使われる。基準に対し届かない場合、チョイ足しをするワケ。具体的に言うと「ブレーキ掛けてください」の時、フットブレーキに加え、サイドブレーキ引っ張るのだった。古いクルマって車重軽い。したがってブレーキ容量足りなくても”実際の利き”じゃ問題無いのだけれど、車検の基準にゃ届かないのである。

現代のクルマでブレーキ容量足りないことなどあるのか? こらもう絶対ありえない。特にスバルのクルマについていえば、全てサーキットを全開で走ったって問題無い性能を持たせている。車検で定めているブレーキ能力なんか余裕のよっちゃんでしょう。じゃなんで不正をしていたのだろうか? ここからが自動車ギョウカイの奥行きや難しさになるのだった。

考えて欲しい。完成車検査は文字通り出来上がったばかりの車両で行われる。ブレーキローターもブレーキパッドも新品! ここからは機密なので不明ながら、おそらく車検合格レベルより若干厳しい社内基準を定めていると思う。車検基準ギリギリだと、誤差で届かないこともあるからだ。加えて新品のままでもブレーキが効くような設計&材質を使っているハズ。

けれどローターやパッドにも若干の公差がある。慣らしをすれば問題無い利き具合だったとしても、組み付けてすぐの状態だと車検より厳しい社内基準のクリアが出来ないこともあるだろう。今回問題とされたブレーキ検査工程の不正はそんな時に使いたくなる”テクニック”なんだと考える。だからこそスバルはリコールの対象にならないため、リコールは行わないと言ってます。

もちろん「売ってるクルマに問題無いので不正していい」とはならない。他のメーカーは様々な努力をしてルールを守っているのだから。スバルが不正の詳細な状況や目的を公表していないので全て安心だとは言えないけれど、少なくともブレーキについていえば心配しないで良いと考えます。他の項目も、同じような理由だと思う。この際、徹底的に見直したらいい。

 

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